はじめに
もう半年ほど前になるのですが、AsteriskというオープンソースのPBXを導入し、IP電話を快適運用しています。
今回、ひかり電話も接続してしまうことになったので、何回かに分けて投稿することにしました。
すべて読んでもらえると、会社に導入されている数百万するPBXが格安になるだけでなく、コンピュータの知識さえあれば全部自分でできてしまうという、快適環境が実現できます。
なぜ今どき電話?
通信技術の発展は目覚ましいものがあり、筆者は、携帯でさえ090番号での電話はしなくなりました。 もっぱら、メッセンジャーやLINE、GoogleHangoutでの連絡ばかりです。
しかしながら、流石に仕事では電話を使うわけでして、次の状況の変化に追随する必要に迫られまして、対策をした次第です。
- 顧客増加に伴う専用電話番号の確保 担当している公共向け製品が好評で、ユーザ数増加に伴う専用電話を設置が必要となりました。
- フレッツ・光プレミアム終了 なんと2019/2/1でフレッツ・光プレミアムというサービスが終了します。
代表の電話番号で着信し、取った電話が担当外だったら取次作業をしていたのですが、数がかさむとそれなりの時間を取られてしまい、社内の手間もさることながら、ユーザも待たせてしまうので、対応は急務でした。
後継サービスの回線速度が増強されたフレッツ・光ネクストが同一料金体系で利用できるので安心ですが、「ひかり電話」を使っている場合、ひかり電話アダプタ(NTT西日本では概ねOG400Xi)が入れ替えになります。
ここまでは、NTTとNTTコミュニケーションズがやっていることなので、多少の負担で対応できます。
しかし、その先につながっているPBX装置が影響受ける事になっており、業者に対応を求めると、最新機器への入れ替えなど約100万規模の設備投資が提案されます。
リース購入なら月額も大したことはないかもしれませんが、電話設備だけ(通話料は含まない)で年間10万以上かかるなんてバカみたいです。
ちなみに、PBXとビジネスホン2台+無線PHS端末4台ぐらいで100万は簡単に超えます。リース料率にもよりますが、7年リースなどで年間15万ぐらいほんとにかかります。
なにか利便性の向上を期待するともっと行くでしょう、信頼性など色々あるのでしょうが、少々お高い感じがします。
やらなきゃならない点が決まったので、それぞれ検討した対策を記載します。
1.顧客増加に伴う専用電話番号の確保
ひかり電話が4回線収容していたので、一部の着信番号変更も検討しましたが、NTT回線は安価に対応できるとして、社内のPBX装置は専門業者の高額対応費が見込まれたため、こちらは対象外としました。
ちなみにPBX装置は、OKI電気製のstageです。かなり古いもので、対応してくれる業者が見つからない可能性もあります。
IP電話を検討することに...
各種通信業者よりIP電話サービスがあることから、そちらを検討してみることに。
ほんとすごい数の業者があるのですが、Rakuten Communications IP電話サービス (旧フュージョン・コミュニケーションズ)を使ってみることにしました。
このサービス、初期手数料が500円、月額基本料580円(基本380円+OpenGate 200円(楽天ブロードバンド以外の場合に必要))で、050番号で同時2回線の通話が可能というものです。
今までの電話料金が何だったのかと思うぐらい安価な金額ですが、初期手数料500円と月額基本料金580円で本当に使えます。別に必要なものは3分8円の通話料だけです。
IP電話ですから、ソフトフォンの導入でPC上での電話が可能となります。
筆者は、MicrosIPを使用することとしました。
音声はヘッドセットを使用することとなりますが、初回はテスト運用ということもあり、1000円台の安価なものを利用してみました。
SIP対応の電話機も数万円で売られているので、電話機が使いたい方はそちらを使えばよいでしょう。アナログ電話機がある方は、SIP電話アナログ変換器という手もあります。
- SIP電話機
- SIP電話アナログ変換器
Rakuten Communications IP電話サービスの契約方法
Rakuten Comunication IP電話サービスは、こちらののページ下部にある、「お問い合わせ・資料請求はこちら」より、資料請求をし必要書類に記載の上、申し込む形になります。
申し込みには会社登記妙本が必要になります。法務局で交付してもらえますので(有料です)、入手してください。
必要書類を揃えて郵送してしまえば後は待つだけです。筆者は一週間程度で開設の案内が来ました。
Rakuten Communications IP電話サービスの使用感
開設の案内にSIPサーバのホスト名、アカウント、パスワード、050電話番号が記載されています。
ソフトフォンとして、MicrosIPをインストールします。
アカウント設定に、SIPサーバのホスト名、アカウント、パスワードを記載すれば嘘みたいに簡単に繋がります。
PCによっては、音源ボードの関係からか、設定画面から音声入力先を選択する必要がありますが、至って簡単に動作可能でした。
午前中テストして、午後から客先への連絡(発呼)に使い始めてしまいました。いろいろ悩んでいたのが嘘みたいです。
このまま着信にも使おうとした段階で問題が発生!!
開設書類には、SIPアカウントは1つ記載されていました。1つだけです。このアカウントで同時2通話できるのですが、2台のPCのソフトフォンから接続しにゆくと、後から接続したほうを有効として従前は切断(あるいは無視)されることがわかりました。
これは大変と、Rakuten Communicationsへ問い合わせたところ、SIPの特性から通常の動作であり、2名の同時通話にはPBXの役割をする装置が必要と。
予想していなかった事態に少々面食らったのですが、こうなったらPBXの役割が担えるhttps://www.asterisk.org/を導入することに!!。次回につづく。
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